古いノートPCを再活用

こないだ部屋を掃除してたら、古いノートPCが一台発掘された。


半ば存在を忘れていたけど、たしかにハードオフにて3000円くらいで購入した記憶がある。
以前は寝床用PCとして活躍したりしてたんだけど、Eee PC 901を購入して以来出番がなくなって引き出しの中にしまったんだっけ。


ToshibaDynaBook SS3300 ていう10年くらい前の機種でスペックは以下の通り

  • CPU
  • メモリ
    • 容量: 128MB
  • ハードディスク
    • 規格: Ultra DMA33
    • 容量: 6GB



「キツいスペックのPCで頑張ってる人」達から見ればハイスペックな代物だが、自分が所有してるPCの中では一番ヘボい。
ちょうど自分がPCを触りだしたころ最初に触ったPCがMMX Pentium 233のノートPCだった。おかんが年賀状のために買ったPCだったので使い出した当時でもすでにショボいスペックで、そのせいで苦労したかわりに色々勉強になったと今になれば思う。あのPCがヘボかったおかげで「Linuxが軽いらしい」という噂を聞いてPlamo Linux試したのがLinux使った最初だったりする。


そんなわけでこの手のノートPCには愛着があるので、捨てずに復活させようと思う。

OSの入れ替え

久しぶりに起動してみたらWindows 2000が起動した。DebianのTestingを入れてたつもりだったんだけど、身内に貸すときにWindows入れたんだっけかな。
Win2kは嫌いじゃないし、必要十分な気もするのでそのまま使うことも考えたが、いかんせんウイルス対策ソフトのせいで重たい。


ので、OSを入れなおすことにした。

OSの選定

自分の中での候補は
Debian LennyDebianラブ♪使い慣れてるので
Puppy Linux 日本語版 ⇒ 軽そうなので
Ubunutu (Crunch Bang) ⇒ Eee Pcで使ってるので
の3つ。Crunch BangはこのPCにはちょっと重たいかなと思って除外。Puppyはパッケージ管理に後々不満がでそうなのでLennyを入れることにした。正直aptに慣れなれきってしまっているのでdeb系列以外を覚えるのが面倒だというのもある。仕事でRHELとかを使うとファイルパスや名前の違いで調子狂う。

FDブートを利用 ⇒ ドライブ故障により失敗

このPCにはCDドライブなどという高尚なデバイスは付属していないので、FDブートでDebian Etchを入れてからUpgradeするのを考えた。


夜だったのでコンビニにフロッピーを買いに行った。が、置いていない。カセットテープは売ってるのに!1年半くらい前はたしか置いてあったんだけどな。


仕方ないので後日別の店でフロッピーを購入。さっそく使おうとしたところ


「Aドライブにディスクを挿入してください」


とかふざけた主張をコンピュータがし始めた。どうやらフロッピードライブが壊れてるらしい。


こわれたら分解するしかないよね。



分解して色々いじったところ、無事フロッピーを認識した。クイックフォーマットもできる!


ということで、フロッピーにデータを書き込もうとしたところ、今度は別のエラーが発生。
再度いろいろいじってみるも、今度は症状が改善されず。

Unetbootinを使用 ⇒ ちょっとしたトラブルの後成功

仕方ないのでUnetbootinを使ってインストールすることにした。
「最初からその方法でよかったじゃん」という意見もあるかと思う。自分も一番最初にこの方法を試したんだけど、ちょっとしたことが原因で、うまくいかなかったので一回あきらめたのであった。


最終的には解決できたので、事の経緯とうまくいかない原因、解決策などを残しておこうと思う

  • 原因1: 変なドライブ構成

2000をインストールする際に、
1.インストールに必要なファイルをHD上におく
2.DOSをインストールしたFDから起動してインストーラーを叩く
っていうやり方で入れたんだけど、その際に何かみすったのか
・NTLDRやNtdetect.com、boot.iniなどはCドライブに
・システムディレクトリはDドライブに
という変な構成になってしまっていた。

  • 原因2: Unetbootinが上記のような構成を考慮していない

この状態でUnetbootinを使うと
・システムドライブがDにあるので、unetbootinはDドライブに必要なファイルを作成する。
・Dドライブにboot.iniを作成して、そこにエントリを書き込む
という挙動をしてしまう。システムが読み込みにいってるboot.iniはCドライブにあるほうなので、これだと何回やってもうまくインストールできるわけがないのである。

  • 解決策

うまく動作させるには
Unetbootinが作成したファイルのうちboot.ini以外をntldr等があるドライブに移動。
Unetbootinが作成したboot.iniの内容をシステムが使用しているboot.iniにコピペしてドライブレターを修正
とする必要がある。
ちなみに、Unetbootinが作成したファイルを移動せずにboot.iniの内容だけを修正してもうまく起動できないので注意。

インストール成功

無事debianインストーラが起動した。Unetbootin便利だね!メディアを焼かずにすむので、今度からこれを使おう。PXEブートとかより難易度低いのもいいね。


そしてDebianインストーラがなんだかグラフィカルになってる。anacondaかな?


ベースシステムだけ入れて必要なものだけ足していこうかと思ったが、めんどくさかったので、基本パッケージみたいなやつとノートPC用なんちゃらってやつを入れた。のちのち別のOSを入れる可能性を考慮して3GB分未使用のパーティションを残しといた。


インストールが完了したらまずはsysv-rc-confを入れて、不要なサービスを殺した。その後はXサーバ入れたり日本語環境ととのえたり。日本語周りはhttp://debian.fam.cx/index.php?Japaneseを見ながら適宜ググればだいたい何とかなると思う。scim周りでちょっと苦労した気がするけど。


wmはOpenBoxを使うことにした。xfce,icewm,blackbox,fluxbox等今までいろいろ試したがOpenBoxが使い勝手や動作感において一番好みに合ったので。
icewmはWindowsキーバインド体系を再現する場合なんかに便利で、自分もWindowsのキーボードショートカットが体に染み付いてるので(マウス運が無くて、しょっちゅうマウスが調子悪くなるのでいつの間にか身についた)以前はicewmを使ってたんだけど、みてくれがいまいちなので使わなくなってしまった。

動作感など

インストール前はメモリ不足が心配だったが、それは意外と大丈夫だった。
起動後何もしてない状態でのスクリーンショット(一部抜粋)が以下の通り



メモリ使用量は25MB程度と予想以上に少なかった。sshdを切ればもっと減らせると思う。conkyも殺せばもうちょい減るけど便利なので残しておこう。スクリーンショット用にimagemagickのimportをつかってるので、その分のメモリも誤差程度上乗せされている分を差し引くと、idele時に使用するメモリは思いの他すくないことがわかる。


「じゃぁサクサク軽快に動くのか」といわれると、そんなわけでもない。どうやらCPUパワーがネックになっている気がする。ターミナル上で作業してる分にはあまり不満はないけど。aptitude searchとかで返ってくるのに時間掛かるのはちょっとイライラする。GUIのアプリを起動するとやっぱりちょっと重い。ブラウザは風博士をインストールしたんだけど、ちょっともっさり感がある。ある程度は仕方ないので軽い用事はw3m-imgで済ませることになるだろう。
カーネルまわりとかいじくってないので、もうちょっと改善の余地はあるだろう。Gentooとかインストールしてゴリゴリ最適化した状態も見てみたいところだが、「なんでもかんでも自前でビルドして」みたいなのは性に合わないのでGentooは選択肢から除外した。Linux自体を勉強する意味ではかなり役立ちそうな経験ができそうだけど。


さて、このPCの最大の問題点は、上述のものとは別のところに、2点ほどある。
1・使い道があまりない
⇒Eee PCあるから、結局こっちを使うだろう。実家に置いてなにか使い道つくるか、Debian勉強したい知人が現れたときに譲るか位しか思いつかない。


2・キーボードのHキーが取れてる
⇒3000円でかったPCなので仕方がない。がvimを使う上でhキーが無いのは致命的!
今は「カタカナひらがなキー」の下に入ってたゴムを流用して(このキーの下には適当なスプリングを入れといた)、セロハンテープで固定して使っている。見た目は最悪だが、押し心地は以外にも悪くない(笑)